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カテゴリー【CORESERVERMySQL
MariaDBに変わったCORESERVERでlibmysqlclientを自力でビルドして復旧する
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2023-05-30

CORESERVER v1プランのサーバーがアップグレードされたらしく、MySQL5.7でなくMariaDB10.6になってしまった。

https://www.coreserver.jp/info/brandnew2022/

これにより、MySQLで作成していた自分のデータベースはすべて中身がカラになって全消えしていた。え?ひどくない!?!?自分だけ??

まあ、もともと格安レンタルサーバーであるのでこんなこともあろうかとDB自体はダンプを毎日していたのでデータ自体はなんとかなるが、libmysqlclientが無くなったことによりCGIプログラムが動かない。

MariaDB10.6になったとのことなので、それのクライアントCライブラリを得てCGIをリビルドしたいが、新CORESERVERのシステム内にはいくら探しても入っていない。

とりあえず公式サイトからUbuntu用のCクライアントバイナリを落としてリンクしてみたものの、おそらく構造体の仕様やデバッグシンボルの有る無しが一致せずmysql_real_connectであえなくSegmentation Fault。

こうなったらもはや、CORESERVERの自分の領域にMariaDB10.6そのものをソースコード一式から自力でコンパイル・インストールするしかない。全部のビルドが成功すれば、その中にCのクライアントライブラリもあるはずだ。

これをするには、まず以下のように、自分の領域にgcc/g++コンパイル環境をセットアップ済みでなければならない。

レンタルサーバーCORESERVERにgcc/g++8.3をソースからインストールして使う

これがなされていれば、あとは同じように、必要ソフトウェアを--prefix=$HOME/.local/以下にビルド・インストールすれば良いのだ。では早速行ってみよう。

1、$HOME/.local/binへのPATHを通す

上記自力インストールのgccやg++コマンドはパスを通しておく。通ってないと各ソースのconfigureでコンパイラが無いと言われて進めない。以降ここにcmakeや関係コマンドも入ってくる。

export PATH=$HOME/.local/bin:$PATH

既存$PATHよりも前に記述して優先順位を高くしないと、システムの/usr/binなどが優先されてしまうので注意。

2、cmakeをソースコードからビルド・インストール

wget https://github.com/Kitware/CMake/releases/download/v3.23.0/cmake-3.23.0.tar.gz
tar xvfzp cmake-3.23.0.tar.gz

cd cmake-3.23.0/
./configure --prefix=$HOME/.local

make
make install

which cmake
~/.local/bin/cmake

3、ncursesをソースコードからビルド・インストール

wget http://invisible-mirror.net/archives/ncurses/ncurses-6.3.tar.gz
tar xvfzp ncurses-6.3.tar.gz

cd ncurses-6.3/
./configure --prefix=$HOME/.local --with-shared

make
make install

4、MariaDB10.6本体をソースコードからビルド・インストール

wget https://archive.mariadb.org/mariadb-10.6.7/source/mariadb-10.6.7.tar.gz
tar xvfzp mariadb-10.6.7.tar.gz

cd mariadb-10.6.7/
./BUILD/autorun.sh
./configure --prefix=$HOME/.local/mysql

make
make install

これで、.local/mysql以下にMariaDB一式が無事インストールされた!

Cのクライアントライブラリmysql.hとlibmysqlclient.aが、下記に無事生成されている!!

.local/mysql/include/mysql/mysql.h
.local/mysql/lib/libmysqlclient.a

あとはこれを使って自分のプログラムをリビルド&リンクすれば、新CORESERVERで動いているMariaDB10.6 ServerにCクライアントで接続できる!

$HOME/.local/bin/g++ -I$HOME/.local/include/c++ -I$HOME/.local/mysql/include -L$HOME/.local/lib64 -static-libstdc++ -static-libgcc $HOME/.local/mysql/lib/libmysqlclient.a myprogram.cpp

-I$HOME/.local/mysql/includeでパスを通し、スタティックリンクライブラリ$HOME/.local/mysql/lib/libmysqlclient.aをそのまま含めてしまえばよい。

いやー、ここまでたどりつくのが大変だった。。今日朝気づいてから丸一日かかった…

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