2021-06-22

不動産管理業のように固定資産を扱わない場合経理は簡単だが、メルカリやヤフオクなどを利用し小売業も兼業しようとする場合、商品の仕入れ・売却・次期への持ち越しという処理が発生するため、帳簿も複雑になる。
当方、税理士いらず平成25年度版をいまだに利用しているが、この商品管理帳簿処理がわかりにくかったのでメモ。
1、小売業を始めた最初の年
<一番最初>
帳簿サマリー
商品:0
期首商品棚卸高:0
仕入高:0
売上高:0
通信費:0
期末商品棚卸高:0
<商品を仕入れた場合>
元帳→「仕入高」勘定科目に記載する。1000円の商品3個を交通費300円かけて仕入れたなら、仕入高は3300円となる(仕入れるのに要した費用)
ここで、この交通費を別枠(旅費交通費等でその場で清算)とかしてしまうと、利益計算が訳わからなくなるので、あくまで仕入高に込みで計上すべきである。
借方:仕入高 3300 貸方:現金 3300
帳簿サマリー
商品:0
期首商品棚卸高:0
仕入高:3300
売上高:0
通信費:0
期末商品棚卸高:0
<商品が売れた場合>
上記商品1個が1500円で現金で売れて、送料が200円かかった場合
ここが非常にとっつきにくいが、三分法においては期中の取引について商品仕訳(在庫を減らすなど)は行わない(決算時にのみ行う)のである。
よって1500円は売上計上、送料は通信費として普通に費用計上する。
借方:売上高 1500 貸方:現金 1500
借方:通信費 200 貸方:現金 200
帳簿サマリー
商品:0
期首商品棚卸高:0
仕入高:3300
売上高:1500
通信費:200
期末商品棚卸高:0
<そのまま決算を迎えた場合>
商品はいったいどこに行った?のまま決算を迎える。税理士いらず→決算→「棚卸」チェックを選択する。
棚卸資産の内訳書なるPDFの画面になるので、ここで初めて、直接自分で入力して反映させる。これでしか商品を動かす方法は無いので注意!
期中に、合計3300円の商品資産が1つ売れたのだから、商品資産は2200円に目減りしているはずである。
であるので、期末商品棚卸高は2200円。これを手動で入力すればよい。
これを反映させると、期末の貸借対照表に初めて、資産「商品」が「2200円」として登場する。これが翌期に持ち越される商品資産となる。
帳簿サマリー
商品:2200
期首商品棚卸高:0
仕入高:3300
売上高:1500
通信費:200
期末商品棚卸高:2200
2、2年目以降
帳簿サマリー
商品:2200
期首商品棚卸高:2200
仕入高:0
売上高:0
通信費:0
期末商品棚卸高:0
として帳簿開始。あとは最初のサイクルを繰り返すだけ。税理士いらずでは決算→棚卸→PDF直接エディットで期末商品高金額を編集、がネック。